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卵・乳製品(鶏卵・牛乳・チーズなど)のプリン体含有量

 卵や乳製品はプリン体が多いイメージを持たれがちですが、実際はどうなのでしょうか。実は卵や乳製品に含まれているプリン体の量は極めて少なく、プリン体の摂取量を制限する方に最適な食材であると言えます。鶏卵やうずら卵、牛乳やチーズの実際のプリン体含有量を見ていきましょう。

<この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※

卵のプリン体含有量

 イクラなどの魚卵と同様に、卵にはプリン体が多く含まれているイメージがありますが、実は鶏卵やうずら卵は栄養価が高いにも関わらず、プリン体がほとんど含まれていません。そのため、プリン体摂取量の関係から肉や魚の量を制限したい人にとって、最適なたんぱく質食材であると言えます。日々の食生活に上手に取り入れてみましょう。

食品名 プリン体含有量
(100gあたり)
プリン体含有量
(1食・目安)
鶏卵
0mg
0mg
(1食50g・1個)
 鶏卵と言えばタンパク質を想像しがちですが、脂質やビタミン、ミネラルがバランスよく含まれているのが特徴です。私たちの体内でつくることができない9種類の必須アミノ酸がどれだけ含まれているかを0〜100の数値で表す「アミノ酸スコア」は、最高点の100となっています。鶏卵のプリン体含有量は100gあたり0mgであり、安心して食べることができます。

うずら卵
0mg
0mg
(1食10g・1個)
 中華丼の具やフライなどで人気のうずら卵の栄養価は鶏卵とあまり変わりありませんが、鶏卵に比べてビタミンAやビタミンB群、鉄、亜鉛、ヨウ素が多く含まれています。うずら卵のプリン体含有量は100gあたり0mgであり、プリン体を気にすることなく安心して食べることができます。



乳製品のプリン体含有量

 牛乳にはプリン体がほとんど含まれておらず、100gあたりのプリン体含有量は0mgとなっています。また、牛乳を原料とするチーズにもほとんど含まれておらず、100gあたり6mgとなっています。牛乳もチーズも栄養価が高い食材ですので、上手に活用しましょう。

食品名 プリン体含有量
(100gあたり)
プリン体含有量
(1食・目安)
牛乳
0mg
0mg
(1食200g)
 牛乳にはタンパク質とカルシウムが豊富に含まれています。私たちの体内でつくることができない9種類の必須アミノ酸がどれだけ含まれているかを0〜100の数値で表す「アミノ酸スコア」は、最高点の100となっています。牛乳のプリン体含有量は100gあたり0mgであり、安心して飲むことができます。

生クリーム(動物性)
0mg
0mg
(1食35g)
 動物性の生クリームは牛乳から脂肪分を多く含むクリーム層を取り出して加工したもので、脂肪分が18%以上のものが「生クリーム」とされます。牛乳が原料ですが、牛乳と違って脂肪分が非常に多いのが特徴です。生クリームのプリン体含有量は牛乳と同様、100gあたり0mgとなっています。

生クリーム(植物性)
0mg
0mg
(1食35g)
 植物性の生クリームは植物油脂(パーム油、なたね油など)に乳化剤を加えて加工したもので、乳脂肪由来のクリームに比べると軽くさっぱりとした味わいが特徴で、乳脂肪由来に比べると日持ちします。プリン体含有量は乳脂肪由来のクリームと同様に、100gあたり0mgとなっています。

ヨーグルト
5mg
5mg
(1食100g)
 ヨーグルトの栄養素は基本的に牛乳と変わりませんが、乳酸菌の働きでタンパク質や脂質が消化吸収されやすい状態になっています。ヨーグルトは乳酸菌を生きたまま腸内に届けることができますので、腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える効果が期待できます。ヨーグルトのプリン体含有量は非常に少なく、100gあたり5mgとなっています。

プロセスチーズ
6mg
1mg
(1食20g)
 プロセスチーズとはナチュラルチーズを加熱融解してから乳化させてつくるチーズのことで、代表的なものとしてベビーチーズやスライスチーズなどが挙げられます。含まれている栄養素は基本的に牛乳と変わりありませんが、栄養素が濃縮しており、カルシウムは100gあたり630mgも含まれています。プロセスチーズのプリン体含有量は非常に少なく、100gあたり6mgとなっています。

パルメザンチーズ
13mg
1mg
(1食5g)
 日本では粉チーズとして認識されているパルメザンチーズはイタリアを代表するチーズ、パルミジャーノ・レッジャーノの製法をベースとしてつくられたチーズであり、熟成期間が短いため、あっさりとした味わいです。栄養素が濃縮しており、カルシウムは100gあたり1300mgも含まれています。パルメザンチーズのプリン体含有量は非常に少なく、100gあたり13mgとなっています。

ナチュラルチーズ
6mg
1mg
(1食20g)
 ナチュラルチーズは乳酸菌などの働きによって乳を固め発酵させたチーズの総称であり、カマンベールやモッツァレラ、ゴーダ、チェダーなどがナチュラルチーズに分類されます。製造方法によって含まれている栄養素に差はありますが、いずれも牛乳の栄養分が濃縮されています。ナチュラルチーズのプリン体含有量は非常に少なく、100gあたり6mgとなっています。


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薬剤師のイメージ
<この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属 薬剤師 松田俊浩※
<著者の略歴>
 痛風全般はもちろんのこと、血液の病気や栄養学を専門として活動しており、痛風の正しい知識や食事療法の指導を行っている。