痛風発作は「最強の痛み」と称されるほど激しい痛みを伴いますが、この痛みは経験した者にしかわかりません。一体どれくらいの痛みを伴うのか、どの部位にどのような症状が現れるのかなど、痛風発作の痛みについて、正しく理解しておきましょう。
痛風発作はなんの前触れもなく、ある日突然に襲ってきます。寝る時までは何もなかったのに、寝ている間に経験したことのない激しい痛みに襲われるのです。
発作を経験した事のある人は、その痛みを十分にわかっている事と思います。
幸いにもまだ発作を経験したことがない方には、その痛みのすごさを知ってもらい、痛風予防に努めていただきたいと思います。患者さんが証言する痛風の症状による痛みには、以下のような表現があります。
骨の中から何かでえぐり出されるような痛さ
足の指をペンチではさんで締め上げられるような痛さ
傷口にキリを差し込まれ、キリキリもみたてられるような痛さ
溶けた鉛を注ぎ込まれるような痛さ
痛風発作の痛みにはさまざまな表現方法がありますが、痛みの中では最強で我慢のできないような痛さであることがよくわかります。初めての発作では片方の足の関節部に発生する単関節炎がもっとも一般的で、両方の足が同時に襲われたり、あちこちに多発する事はまずありません。
足の親指の付け根がもっともよく発生し、全体の7割を占めています。
痛風発作の最大の特徴は激痛ですが、それ以外にもその部分が熱を持ち(局所熱感)、てかてかと光って赤くなり(発赤)、腫れあがる(腫脹)という特徴があります。これらは炎症の4徴候といわれており、これら全部がそろっていて、なおかつ膿が出ていなければ、典型的な痛風発作といえます。
ただし、なかにはこれらの徴候がすべてそろっていないものもあります。例えば痛みのほかの徴候が1つか2つしか見られないものもあるほか、炎症徴候が足のせまい部分に留まるものから、足の広い部分に広がるものまで、程度や範囲はさまざまといえます。