痛風は激しい痛みを伴う発作が特徴的ですが、命に関わるような病気ではありません。しかし、痛風患者が高い確率で合併している病気には命に関わるものもあり、注意が必要です。痛風患者の多くが合併している病気にはどのようなものがあるのか、正しく理解しておきましょう。
痛風になって恐ろしい事とはなんでしょう?あのものすごい激痛でしょうか?痛風は決して恐ろしい病気などではなく、きちんと尿酸値をコントロールしていれば何も問題なく生活する事ができるのです。
恐ろしいのは痛風という病気よりも、痛風になってから合併しやすい病気のほうなのです。これらの多くは生活習慣病で、なかには予後に重大な影響を及ぼすものもあります。痛風の背景には高尿酸血症があり、それと密接な関連を持つ合併症に腎障害と尿路結石があります。
また高尿酸血症は肥満や高脂血症、糖尿病などを合併する事も多いのですが、これらの病気と痛風(高尿酸血症)には栄養を摂取しすぎという共通点があるので、当然のことといえます。
恐ろしい合併症を予防する食事とは?
栄養過多の状態が続くと動脈硬化が進み、それとともに高血圧症や虚血性心疾患、脳血管障害などを起こす率が高くなります。痛風の患者さんの中でこれらの合併症をひとつも持っていない人は、わずか4%にすぎないというデータもあります。
発作があるのに高尿酸血症の状態をそのまま放置しておくのは、合併症を併発しやすく大変危険な事です。患者がその合併症で死亡する割合は、20年ほど前までは痛風腎による腎不全(尿毒症)が40%を占めていましたが、痛風が認知されてきた事もあり最近は虚血性心疾患、脳血管障害が最も多く、次いで腎不全となっています。
重篤な合併症を併発させないためにも、尿酸値をコントロールして治療をするとともに、肥満や高脂血症、糖尿病、高血圧などの治療も併せて行う事が大切です。