痛風の症状といえば、一般的に激しい痛みを伴う痛風発作を意味します。痛風発作は「最強の痛み」とも称され、ある日突然、前触れなく襲ってきます。一体どんな症状が現れるのか、前兆はあるのか、発作後はどのように緩解するのかなど、痛風の症状を正しく理解しておきましょう。
痛風の症状といえば、一般的には痛風発作を意味します。この痛風発作はある日突然、なんの前触れもなく襲ってきます。痛風発作の主な症状はなんと言っても激痛です。発作の起きた場所は赤く腫れ上がり、耐え難い痛みに襲われるのです。
初めての痛風発作の場合、複数個所で同時に炎症が発生することはなく、ほとんどの場合で片足の関節に発生します。痛風の症状は90%以上が膝から下に現れ、中でも足の親指の付け根が70%を占めています。このほか、足首やかかと、くるぶし、足の甲に現れる事もあります。
痛風患者の99%は高尿酸血症であり、常に血液中の尿酸値が高い状態となっています。この高尿酸血症には自覚症状がないため、この状態を数年から10年以上放置すると、ある日突然に激しい痛みを伴う症状が現れるようになります。
痛風発作は夜中から明け方にかけて現れる事が多い傾向になります。これは就寝中に血圧が下がることで、血液の循環が悪くなった部位の体温が下がり、そこに結晶ができやすくなるのではないかと考えられています。
また、発作は尿酸値の上昇が引き金になることから、局所的にでも尿酸値が上がってしまうような以下の状況下で多く発生します。
暴飲暴食
激しいスポーツやサウナで汗をかく
忙しい仕事が続いている
ストレスがたまっている
きつい靴を長時間履いた
体が冷えた
痛風発作はこんな時に起きる!
痛風発作の前兆は、まったく感じられない人もいれば、たしかな前兆を感じられる人もおり、前兆の感じ方には個人差があります。前兆を感じられる場合は、まず足の親指の付け根に違和感があり、それがだんだんと強くなって激しい痛みに変わります。
違和感の症状としては、むずむず、ちくちく、ぴりぴり、じんじんするような感じがしますが、この感じ方も人それぞれです。痛風発作の前兆は、発作が起きる少し前に起こることもあれば、一日前に起こることもあります。いずれにせよ、痛風発作の前兆となるサインを見逃さないことが大切です。
痛風発作が初めての人は、足がムズムズしたりチクチクしたりする前兆といえる症状が現れたとしても、これから発作に襲われるとわからないかもしれません。しかし、痛風発作を経験したことがある人は、多くの場合で前兆に気付くことができます。
痛風発作の激痛は一度起きてしまうとすぐに効く特効薬がありませんが、前兆を感じている段階で「コルヒチン」という薬を飲めば高い確率で痛風発作を回避することができます。
ただし、コルヒチンの効果は痛風発作の前に服用することで発揮されます。遅くとも症状が現れてから2〜3時間以内に服用すれば90%以上の効果が期待できますが、それ以降に服用する場合は効果も減少していきます。
間違えると地獄!痛風発作時の対処法
痛風発作の前兆といえる症状に気づかず就寝してしまうと、夜中から明け方にかけて突如激痛が起こり、飛び起きることになります。足の親指付け根あたりが赤く腫れあがり、足を動かしたり、布団が少し触れただけでも激痛が走ります。
靴を履くことなど到底できず、痛みで歩くことさえままなりません。痛風の症状が現れるのは90%以上がひざから下で、70%は足の親指の付け根です。
痛風発作の最大の特徴は激痛ですが、それに加えて局所熱感(炎症部位が熱を持つ)、発赤(炎症部位がてかてかと光って赤くなる)、腫脹(腫れ上がる)の計4つの特徴があります。激しく痛み、幹部が赤く腫れて熱を帯び、てかてかと光っているようなら間違いなく痛風発作と考えられます。
普通はこのあまりの激痛で病院に行き、自分が痛風であることと高尿酸血症であることを告げられます。
最恐!痛風発作はどれくらい痛い?
痛風発作の痛みは2〜3日で治まり、軽い痛みが1〜2週間続きます。それ以降は何事もなかったように痛みがすっかり消えてしまいます。そしてわずかに紫色を帯びて薄皮が一枚はがれたような状態になります。
激しい痛みに襲われますが、時間が経つと痛みなどの症状がまったくなくなってしまうため、治療を怠る人が多くいます。しかしこれは治ったわけではなく、そのままにしておくとまた発作に襲われます。
しかもその発作の周期は次第に短くなっていき、恐ろしい合併症にもかかってしまいます。痛風が恐いのは激しい発作の痛みではなく、痛風患者に起こりやすい合併症なのです。
痛風発作を放置すると恐ろしい事に