まずは痛風発作の治療から行いますが、使用する薬は大きく分類すると、発作前に飲んで発作を予防する薬と、発作の激痛を緩和する薬の2つに分けられます。間違った薬を慌てて服用すると、炎症を悪化させてしまうので危険です。痛風発作の薬にどのようなものがあるのか、正しく理解しておきましょう。
痛風発作に使用する薬には2種類あります。ひとつは発作直前または発作初期に発症を回避したり中断させたりする薬、もうひとつは激痛時のさし迫った痛みをとにかく軽減させるために使われる薬です。
痛風発作が起きてから慌てて尿酸降下薬を服用すると、かえって炎症がひどくなることがありますので飲んではいけません。ただしもともと服用していて発作が起きた場合は、原則として服用を続けます。
コルヒチンはピリピリとした違和感を感じる発作の直前や発作の初期に服用する事で、症状の進行を抑えたり発作を未然に防ぐ事ができます。ただし発作が激痛期になってしまってからは服用してもあまり効果がありません。
痛風の患者さんが医師の診察を受けるのは激痛期になってからがほとんどなので、最近はコルヒチンを使う事がほとんどありません。
また尿酸降下薬を飲み始めて尿酸値が下がった時など発作が起きやすい状況で、発作を未然に防ぐために服用する事もあります。
痛風発作の激痛の原因は関節の炎症です。そのため抗炎症・鎮痛作用のある薬物を投与して、炎症を抑え痛みを軽減する治療が行われます。日本では主に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が使用されています。
この薬は体内で痛みや炎症の原因物質であるプロスタグランジンの生成を減らす働きがあります。この薬を服用すると胃が荒れやすくなるほか、高齢者では腎障害が起きることがあります。
腎障害などでNSAIDsが使えなかったり、投与しても効果がなかった場合には、強力な抗炎症作用がある副腎皮質ステロイドを使用します。この薬はあまり早く使うのをやめてしまうと関節炎が再発する事があるので、使用量を10日かけて徐々に減らしていく方法がとられています。
痛風発作が治まったら次は何をする?