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痛風治療のガイドライン

 痛風やその背景にある高尿酸血症の治療は、日本痛風・核酸代謝学会が作成した「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」に沿って行われます。どのような目的を持って、どのような流れで痛風の治療が行われるのか、正しく理解しておきましょう。

<この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※

治療には3つの大きな目的がある

 痛風や高尿酸血症の治療は日本痛風・核酸代謝学会が作成した「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」に沿って次の3つの目的を持って行われます。

@ 痛風発作の発症を抑えるために、尿酸値をコントロールする

A 尿酸結晶の沈着に伴う合併症である腎障害、尿路結石までに進行させないこと

B 虚血性心疾患や脳血管障害の発症率を高くする誘因でもある高脂血症、高血圧、糖尿病、肥満などの生活習慣病の併発を防ぐ

 尿酸値は7.0mg/dlを超えると痛風の危険性が増すほか、発作は4.6〜6.6mg/dlの範囲でコントロールした時が最も起きにくい事も明らかになっており、安全域も含めて尿酸値を6mg/dl以下にコントロールするのが望ましいと考えられています。


具体的な痛風治療の流れ

 痛風が起こった場合、まず第一に関節炎の治療を行います。その後、根本的な原因である高尿酸血症の治療をするため、尿酸降下薬を投与します。尿酸降下薬は血液や尿中の尿酸量を測定して病型(産生過剰型か排泄低下型)を判断し、それに合ったものを選択します。

 投与は少量から始め、3〜6ヶ月かけて徐々に増やしていき、薬の量を決めます。この間に、食事療法や生活習慣、尿路管理などの教育が行われ、さらに尿酸コントロールの効果を上げていきます。

 また合併症がある場合はその疾病の治療も併せて行い、虚血性心疾患や脳血管障害など生命をおびやかすような重篤な疾病が発症しないようにします。



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薬剤師のイメージ
<この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属 薬剤師 松田俊浩※
<著者の略歴>
 痛風全般はもちろんのこと、血液の病気や栄養学を専門として活動しており、痛風の正しい知識や食事療法の指導を行っている。