尿酸降下薬は大きく2つに分類され、尿酸の排泄を促進する排泄促進薬と、尿酸の生成を抑える生成抑制薬に分けられます。高尿酸血症と一言で言っても、排泄が低下した場合、生成が過剰な場合などタイプが異なりますので、タイプに合わせて治療薬の選択を行います。ここでは尿酸降下薬の種類について、わかりやすく解説していきます。
尿酸降下薬はその作用の違いによって、排泄促進薬と生成抑制薬に分けられます。そもそも尿酸は腎臓の糸球体にある毛細血管の血管壁からいったんすべてろ過されます。
しかし尿酸は再び再吸収され、ろ過された尿酸のうち10%が尿とともに排泄されるのです。この再吸収を抑制して排泄を促進するのが尿酸排泄促進薬なのです。代表的な薬にベンズブロマノン(商品名:ユリノーム)があります。
尿酸生成抑制薬とはプリン体が尿酸に変化する過程に関与する酵素の働きを阻害する薬で、この薬を投与すると血液や尿中の尿酸量が減少します。
しかし腎障害のある人は中毒症状が出る事もあり服用量を減らさなければならないので、医師の処方量をきちんと守る事が大切です。代表的な薬にアロプリノール(商品名:ザイロリック)があります。
高尿酸血症には排泄低下タイプ、産生過剰タイプ、混合型の3つのタイプがあり、これに合わせて尿酸降下薬の種類も選ぶ必要があります。
排泄低下タイプには排泄促進薬、産生過剰タイプには生成抑制薬を使用するのが原則となっています。これは尿酸値を下げる効果だけでなく、副作用からも決められた選択基準です。
⇒高尿酸血症の分類
尿酸排泄促進薬を使用すると尿中の尿酸が増え、尿路結石のリスクが高まります。よってもともと尿中排泄量の多い生産過剰タイプに使用すると、尿路結石のリスクはますます高くなってしまうのです。混合型のタイプでは、排泄促進薬、生成抑制薬のいずれかを使ってもよいとされています。
尿が○○になると尿酸値が下がる