高尿酸血症の9割以上は尿酸値が高くなる原因がよくわからず、「一次性」と呼ばれています。一方、病気や薬の副作用によって尿酸値が高くなる場合もあり、これを「二次性」と呼んでいます。ここでは、尿酸値を高くする病気や尿酸の排泄を低下させる薬など、二次性高尿酸血症についてわかりやすく解説していきます。
高尿酸血症の原因は大きく2つに分けることができ、ひとつは最も一般的なものではっきりとした原因がわからないものを一次性といい、もうひとつは何らかの病気や、薬剤の副作用によって引き起こされたものをいいます。一次性は高尿酸血症全体の9割以上を占めています。
二次性高尿酸血症のうち、尿酸が過剰に作られる原因となる病気に、白血病や骨髄腫、溶血性貧血などの血液疾患や、レッシュ・ナイハン症候群などがあります。これらの病気にかかると、細胞が大量に破壊されたり、尿酸が過剰に産生されることになります。
また慢性腎不全は排泄低下タイプの原因疾患となります。降圧利尿剤や結核薬、高脂血症薬、パーキンソン病薬などは、排泄機能の低下を引き起こします。
病名 | 特徴 |
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レッシュ・ナイハン症候群 | 自傷行為や精神障害、痛風結節、尿路結石、不随意筋運動などが生じる遺伝病で男子に発症します。 |
G6p酵素欠損症 | 肝臓でのグリコーゲン分解が傷害される病気 |
赤血球増加症 | 赤血球が増加し、粘膜の充血や脳の循環障害などが起きます |
白血病 | 白血球が腫瘍化し、発熱やリンパ腺肥大、肝臓、脾臓が腫れたりします |
骨髄腫 | 免疫グロブリンのあるものが増える病気で、骨病変による痛みや病的骨折が起きます |
溶血性貧血 | 赤血球の寿命が短くなり、貧血や軽度の黄疸が見られます |
力士痛風 | 高度の肥満と過食が原因で起こります |
慢性腎不全 | 腎機能が低下し、クレアチニン尿素窒素、カリウムが上昇します |