本文へスキップ
痛風・高尿酸血症の原因・症状・治療・食事療法をわかりやすく解説する医療サイト|メディカルアーカイブ

<当サイトは医療専門職が監修・運営しています>

> > 野菜のプリン体

野菜(ブロッコリー・ほうれん草など)のプリン体含有量

 野菜は全体的にプリン体が少なく、安心して食べることができる食材です。栄養価が高いパセリやブロッコリースプラウトが100gあたり100mgを超えていますが、一食当たりの摂取量は少ないため、心配する必要はありません。野菜はビタミンやミネラル、食物繊維を含んでおり、生活習慣病などの合併症を予防するためにも、積極的に摂るようにしましょう。

<この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※

野菜のプリン体含有量


食品名 プリン体含有量
(100gあたり)
プリン体含有量
(1食・目安)
オクラ
40mg
8mg
(1食20g)
 オクラのネバネバは水溶性食物繊維のペクチンや糖タンパクのムチレージなどからできています。ペクチンは水分を吸収してふくらみ、大腸のぜん動運動を活発にする整腸作用があり、ムチレージはタンパク質の消化吸収を助ける働きがあると言われています。

大葉
41mg
0.4mg
(1食1g・2枚)
 大葉にはビタミンやミネラルが多く含まれていますが、なかでもβカロテンとカルシウムが豊富に含まれており、βカロテンの含有量は野菜の中でもトップクラスです。プリン体の心配はありませんので、食生活に積極的に取り入れてみましょう。

カボチャ
57mg
28mg
(1食50g)
 カボチャはビタミンやミネラル、食物繊維がバランスよく含まれた緑黄色野菜です。なかでも、βカロテン、ビタミンC、ビタミンEが多く含まれています。βカロテンは体内でビタミンAに変わるほか、βカロテンとしても抗酸化作用が期待できます。

カリフラワー
57mg
29mg
(1食50g)
 カリフラワーにはビタミンCが豊富に含まれており、その含有量はイチゴやキウイを上回っています。ビタミンCはお肌にハリを与えるコラーゲンの合成に関与しているほか、シミの原因となるメラニンの生成を抑える働きがあると言われています。

ブロッコリー
70mg
35mg
(1食50g)
 ブロッコリーにはビタミンCが豊富に含まれています。捨てられがちな茎にもビタミンCが多く含まれていますので、軟らかく茹でて食べることをおすすめします。野菜の中ではプリン体含有量が多い方ですが、心配するほどの量ではありません。

ほうれん草
51mg
21mg
(1食40g)
 ほうれん草にはβカロテン、ビタミンC、ビタミンEが豊富に含まれており、なかでもβカロテンの含有量や野菜の中でトップクラスです。βカロテンは体内でビタミンAに変わるほか、βカロテンとしても抗酸化作用が期待できます。

小松菜
11mg
4mg
(1食40g)
 小松菜はビタミンやミネラルが多く栄養価の高い緑黄色野菜ですが、なかでもカルシウムはほうれん草の3倍以上も含まれています。小松菜のプリン体含有量は100gあたり10.6mgしかありませんので、安心して食べることができます。

もやし
35mg
18mg
(1食50g)
 もやしは栄養価が高い野菜とは言えませんが、ビタミンやミネラルなどの栄養バランスがよく、なかでもビタミンCを比較的多く含んでいます。でんぷんを分解するアミラーゼと呼ばれる消化酵素も含んでおり、主食と一緒に食べたい野菜です。

貝割れ菜
73mg
7mg
(1食10g)
 貝割れ菜は発芽直後の新芽、いわゆるスプラウトであり、かいわれ大根が多く流通しています。新芽は大きくなるための栄養を多く含んでいるため、栄養価が高いのが特徴です。プリン体も他の野菜に比べると少しだけ多くなりますが、食べる量を考慮すると心配はありません。

ブロッコリースプラウト
130mg
13mg
(1食10g)
 ブロッコリースプラウトはブロッコリーの新芽であり、ファイトケミカルの一種であるスルフォラファンをブロッコリーの数倍〜20倍も多く含んでいます。100gあたりのプリン体含有量が129.6mgであり、野菜の中ではプリン体が多いのですが、一回当たりの摂取量は少ないため、神経質になる必要はありません。


料理名から
プリン体を調べる


食品名 プリン体含有量
(100gあたり)
プリン体含有量
(1食・目安)
グリーンアスパラガス(上部)
55mg
28mg
(1食50g)
 アスパラガスはβカロテンやビタミンB2、食物繊維が豊富ですが、中でも穂先に栄養が多く含まれています。また、穂先にはルチンというポリフェノールの一種も豊富に含まれています。栄養価と比例して、プリン体も穂先の方が多く、上部は下部に比べて5倍多く含んでいます。

グリーンアスパラガス(下部)
10mg
5mg
(1食50g)
 アスパラガスの栄養は穂先のある上部に多く含まれており、プリン体の含有量は上部に比べて下部が5分の1となっています。下部は繊維が固くなりがちですので、ピーラーで皮を薄く剥くと、全体の固さが均一な状態で茹でることができます。

たけのこ(上部)
63mg
32mg
(1食50g)
 たけのこには食物繊維や亜鉛、カリウムが多く含まれているほか、うまみ成分であるグルタミン酸やアスパラギン酸も含まれています。プリン体含有量は下部に比べて上部が約2倍多く含まれていますが、それほど多く含まれているわけではありませんので、部位を気にする必要はありません。

たけのこ(下部)
31mg
16mg
(1食50g)
 たけのこの内部に白い小さなかたまりがついていますが、これはチロシンと呼ばれる栄養素であり、体内でホルモンやメラニンの材料となります。下部のプリン体は上部の半分くらいですが、部位を気にするほどプリン体は含まれていませんので、心配の必要はありません。

長ネギ
41mg
8mg
(1食20g)
 長ネギにはカリウムやカルシウム、ビタミンC、βカロテンが多く含まれています。また、ネギ特有の香りは硫化アリルの一種アリシンによるもので、糖質のエネルギー代謝に関わるビタミンB1の吸収を助け、疲労回復効果が期待できます。

ピーマン
69mg
35mg
(1食50g)
 ピーマンはβカロテン、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、鉄分、食物繊維などを含んでいますが、なかでもビタミンCの含有量は野菜の中でトップクラスです。ビタミンCはコラーゲンの生成に関わり肌にハリを与えたり、シミやそばかすを防ぐ効果が期待できます。

ナス
51mg
26mg
(1食50g)
 ナスの皮の紫色はナスニンという色素によるもので、強い抗酸化作用があると言われています。また、クロロゲン酸というポリフェノールも含まれており、ナスニンと併せて抗酸化作用が期待できます。プリン体含有量は少ないので、安心して食べることができます。

ズッキーニ
13mg
7mg
(1食50g)
 ズッキーニはβカロテンやビタミンC、カリウムを多く含む、栄養価の高い夏野菜ですが、プリン体の含有量は非常に少なく、100gあたり13.1mgしか含まれていません。煮込み料理やスープ、フライなど、上手に活用してみましょう。

ゴーヤ
10mg
5mg
(1食50g)
 ゴーヤはニガウリとも呼ばれ、苦みが特徴的な野菜です。この苦みはモモルデシンという成分によるものであり、食欲を増進させる働きがあると言われています。ビタミンCが豊富に含まれる一方で、プリン体含有量は非常に少なく、100gあたり9.9mgしかありませんので、安心して食べることができます。

パセリ
289mg
6mg
(1食2g)
 パセリは添え物のイメージがありますが、実は非常に栄養価が高く、βカロテンやビタミンCは野菜の中でもトップクラスです。栄養価が高い反面、プリン体の含有量も非常に多く、100gあたり288.9mgも含まれていますが、一食あたりに食べる量はさほど多くありませんので、神経質になる必要はありません。



食品名 プリン体含有量
(100gあたり)
プリン体含有量
(1食・目安)
じゃがいも
7mg
7mg
(1食100g)
 デンプンが豊富に含まれているイメージがありますが、じゃがいもにはカリウムとビタミンCも豊富に含まれています。じゃがいものプリン体は100gあたり7mgしか含まれていませんので、安心して食べることができます。

さといも
2mg
2mg
(1食100g)
 さといもは芋類の中でもカリウムが非常に多く含まれています。また、さといものヌルヌル成分は水溶性食物繊維であり、腸内環境の改善が期待できます。さといものプリン体は100gあたり2mgしか含まれていません。

とうもろこし
12mg
10mg
(1食80g)
 とうもろこしはエネルギー源となる炭水化物を多く含むほか、カリウムやマグネシウムなどのミネラル、ビタミンB1やビタミンB2などのビタミンB群を多く含んでいます。とうもろこしのプリン体含有量は100gあたり12mgとなっています。

にら
19mg
8mg
(1食40g)
 にらはビタミンやミネラルをバランスよく含んでいますが、なかでもβカロテンを非常に多く含んでいます。にら特有の香りは硫化アリルによるもので、硫化アリルは体内でビタミンB1の吸収を助けるほか、ビタミンB1と結びついて作用を持続させる働きがあります。

きゅうり
9mg
5mg
(1食50g)
 きゅうりには水分が多く含まれており、高い栄養価はありませんが、βカロテンやビタミンC、カリウム、カルシウムなどが含まれています。きゅうりのプリン体は100gあたり9mgしか含まれていませんので、安心して食べることができます。

レタス
5mg
3mg
(1食50g)
 レタスには水分が多く含まれており、高い栄養価はありませんが、βカロテンやビタミンC、ビタミンE、カリウム、カルシウム、鉄分、食物繊維などがバランスよく含まれています。レタスのプリン体は100gあたり5mgしか含まれていませんので、安心して食べることができます。

みょうが
8mg
0.8mg
(1食10g)
 みょうがと言えば、爽やかな風味とシャキシャキとした食感が特徴です。みょうがにはポリフェノールの一種であるアントシアニンと、食欲増進作用があると言われているα-ピネンが含まれています。プリン体は非常に少ないので、安心して食べることができます。

にんにく
17mg
0.9mg
(1食5g)
 にんにくの特徴的な香りは硫化アリルの一種であるアリシンによるものです。この硫化アリルは体内でビタミンB1の吸収を助けるほか、ビタミンB1と結びついて作用を持続させる働きがあります。ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝に関わっていますので、疲労回復効果が期待できます。

しょうが
2mg
0.1mg
(1食5g)
 しょうがの爽やかな風味と辛みは、ジンゲロールやジンゲロン、ショウガオールと呼ばれる辛み成分によるもので、血行を促進して体を温める効果が期待できます。プリン体含有量は非常に少ないので、安心して食べることができます。

グリーンピース(缶詰)
19mg
2mg
(1食10g)
 グリーンピースはタンパク質、炭水化物、食物繊維のほか、ビタミンB1やビタミンB2などのビタミンB群、ビタミンC、カリウムを豊富に含んでいます。グリーンピースのタンパク質はアミノ酸バランスに優れており、人の身体では合成することのできない必須アミノ酸を多く含んでいます。


料理名から
プリン体を調べる




食品別にプリン体含有量を調べる

料理・外食 魚類
魚介類 魚介類加工品
豆類 穀物類
卵・乳製品 調味料
野菜類 きのこ・海藻
肉類 肉加工品
健康食品 酒類


関連記事
痛風は食事で改善できる!
プリン体の摂取制限は本当に必要?
肥満になるだけで尿酸値が上がる!?
恐ろしい合併症を予防する食事
尿酸値を下げるアルカリ性食品を摂ろう
水分をたくさん摂ると尿酸値が下がる?
痛風になってもお酒は飲んでいいってホント?

薬剤師のイメージ
<この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属 薬剤師 松田俊浩※
<著者の略歴>
 痛風全般はもちろんのこと、血液の病気や栄養学を専門として活動しており、痛風の正しい知識や食事療法の指導を行っている。